働き方改革

ホーメックスが長時間労働を改善するために取り組んだ週1回のノー残業デー。「残業を減らす」という会社の方針を示す狙いもありました。しかし、管理部門には比較的早く浸透したものの、日ごとの仕事や突発的な業務の多い現場の部門には、「特定の曜日だけ定時上がり」というのは難しいのが現実でした。
 そういった状況を見て、本社、現場を含めた5施設で次に実践したのが、「原則20時消灯・施錠」の取り組みです。22〜23時まで仕事をしている従業員も多かった中で、すぐに切り替えることができるのか、当初は不安もありましたが、思いの外従業員たちには好意的に受け止められたと、総務人事本部長の大井さんは語ります。

それまでよりも限られた時間の中で同じ量の仕事をこなすために、従業員の方たちは仕事のやり方を変えていきました。「今までやっていたから」というだけで同じ仕事をするのではなく、本当に必要な仕事とそうでない仕事を見直して取捨選択したり、タスク管理ツールを導入して各々の仕事を整理したりと、様々な工夫をするようになったのです。従業員が効率を大切にするようになり、結果的にメリハリの効いた仕事ができるようになりました。
 ただ、どうしても見込みよりも長時間の残業が必要になるケースは出てます。それをひとつずつ改善していくために実施しているのが、毎日の全社の労働時間の管理。予定よりも残業時間がかさんだ時は、その理由を分析し、どのようにそれをカバーするかを、その現場と一緒に考えるのです。会社単位のルールづけと、ピンポイントの分析・対策を行うことで、社内にも「長時間労働是正」の意識が根付き、実際に平均残業時間の削減につながっています。